先日行われたEuro PCRにおいて、FAME II studyの症例登録が開始されたことが報告されたようです。
中等度狭窄を有す症例をFFRで評価し、1枝以上が有意狭窄であった症例を、PCI + OMT (optimal medical treatment)を行う群、OMTのみで観察すっる群にランダム割り付けし2年間の経過観察を行うというものです(Newsからの情報なので、もしも違っていたら訂正してください)。
Defer trial、FAME studyといずれも機能的に有意狭窄と判断した場合にはインターベンションを行い、それ以上の有意でない狭窄をどう治療するかランダム化されていましたが、今回は機能的に有意と判断されたにもかかわらず、あえてPCIをせずに、OMTのみでの予後と比較するものです。COURAGE studyの結果を受けてのものであり、興味深い研究となります。
すなわち今まで、FFRは計測された数値によりPCIを行わなくても良い、ということを判断するtoolとして考えられていたわけですが、今回の研究で差が出れば、FFRの数値により、(OMTでは不十分で)PCIを行ったほうが良い、ということを判断するtoolとしても使える、ということができるようななるのではないでしょうか。結果がどのようになるか楽しみです。
以前Nicoに、FFRガイドのPCIとCABGを比較する研究をしてみては、と聞いたところ、それも考えているという返答だったのですが、その後の時代の流れか、FFRガイドPCIの相手は、CABGではなくOMTとなった、ということでしょうか。
皆さんのご感想もお聞かせください。